背景: 欧州のエネルギー危機と再生可能エネルギー
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このページに書いてあること 1) 2022年ヨーロッパのエネルギー危機は前年の天候不順から 2) 広範囲な天候不順には送電網による電力の融通では対応不可 |
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 図1 天然ガスの月別価格の推移 2014年1月～2022年8月 (https://www.renewable-ei.org) |
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2022年の夏に起こった欧州のエネルギー危機は、天然ガスを中心とした化石燃料の価格高騰と供給不安が原因です。
ウクライナでの戦争による天然ガスの供給ストップがその最大の要因ではありますが、実際には天然ガスの価格は2021年の秋から上がり始めていました。
この天然ガスの価格上昇は新型コロナ感染症からの経済回復を受けた需給ギャップとされていますが、隠れた理由として、
ヨーロッパがあまりにも急速に再生可能エネルギーを導入したためとも言われています。
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 図2 ドイツの再生可能エネルギーの割合の推移と送電網 |
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図2にドイツの再生可能エネルギーの割合の推移を示しました。2021年は天候不順のため太陽光、風力の発電量が落ちて再生可能エネルギーの割合が低下しています。
これがいわゆるNo Sun, No Windと呼ばれる問題です。 ドイツは環境先進国として、石炭火力発電と原子力発電を廃止するという思い切った方策を取ってきました。 その結果、必然的に再生可能エネルギーとロシア産天然ガスへの依存が高まりました。 再生可能エネルギーの出力が不安定な問題は、網の目のような送電網を整備し、近隣諸国とエネルギーを融通しあうことで対応するという計画でした。 しかし、このような中で天候不順により再生可能エネルギーの発電量が落ちたため天然ガスの値上がりし、さらに、それにウクライナでの戦争が重なり天然ガスの高騰を招きました。 ここで重要なことは、再生可能エネルギーへの依存が高くなると、万が一天候不順による電力が足りなくなった場合には、送電網では対応できないということです。 広い範囲でNo Sun, No Windが起これば、電力総量が足りなくなるので送電網では対応できないことは明らかです。 このことは、再生可能エネルギーの比率を大幅に高めるには、送電網の整備だけでは不十分であり蓄電デバイスが必要であることを示しています。 日本は、関東と関西ので電源の周波数が異なり、また、送電線の基幹から支線がでる形となっていて送電網とは言えない状況です。 再生可能エネルギーの割合をこれから上げていくためには、送電網の整備は当然ですが、 | ||
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蓄電デバイスの開発が日本にとっては非常に重要です | ||
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