各種キャパシタの比較: 電気二重層キャパシタ
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このページに書いてあること 1) 計算の結果、現在の電気二重層キャパシタの延長線上で リチウムイオン電池を超える蓄電キャパシタはできない 2) しかし、電解質を固体に変えることで電圧を上げられれば 可能性はある |
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![]() 図1 電気2重層キャパシタ | ||
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電極の間に誘電体ではなく液体電解質を挟んだキャパシタで、ウルトラキャパシタやスーパーキャパシタとも呼ばれます。
電気二重層という名前は、陽極と負極という意味ではなく、両国それぞれの表面付近で起きる電気2重層という現象が元になっています。
これを利用することで蓄電量が著しく高めることができます。 現在、蓄電キャパシタとして実用化されているのは、この電気二重層キャパシタです。 静電容量は、電極の比表面積により増加できますがその増加には限界があるため、エネルギー密度は10Wh/kg程度とLIBの10分の1以下になります。 この低いエネルギー密度のため利用される範囲は限られることになります。 駆動電圧は3V程度で液体電界質の安定性から、これ以上高くすることはできないためエネルギー密度を上げることはできません。 また、液体電解質は大電流による充放電の繰り返しや外部からの水分の吸収により徐々に劣化し、キャパシタであっても寿命が存在します。 以上より、現行の電気二重層キャパシタでLIBのエネルギー密度に到達することはできません。 | ||
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これまで全てのキャパシタについて、LIBを超える可能性を検証してきましたが、その中に答えはありませんでした。
しかし、唯一の可能性があるとすれば以下のようになります。
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![]() 図2 LIBを超えるキャパシタを作るとすれば | ||
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現行の全てのキャパシタでリチウム電池のエネルギー密度を超える可能性があるのは、
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電気二重層キャパシタの液体電解質を固体電解質に代えることで高電圧化が図れる HV固体イオンキャパシタ(HV-SIC)だけです。 |
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