HV固体イオンキャパシタ(HV-SIC):実験による原理検証
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このページに書いてあること 固体電解質にナノ構造(疑似積層構造)を導入することで キャパシタの高電圧化が可能となり、HV固体イオンキャパシタ (HV-SIC)が実現可能であることが実験的に検証された |
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![]() 図1 リチウム型でのナノ構造(疑似積層構造)による高電圧化の実験的検証 | ||
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図1はリチウム型HV固体イオンキャパシタ(Li-HV-SIC)の実験結果です。ナノ構造の一種である疑似積層構造を導入することで、20Vでの充放電が可能になっていることがわかります。
ナノ構造を導入していない試料では、充電時にパルス的な電流が流れ電気分解が起こっているのに対し、ナノ構造を入れた試料ではそれが抑えられています。 このことから固体電解質にナノ構造(疑似積層構造)を導入することで、電気二重層キャパシタを高電圧化したHV固体イオンキャパシタ(HV-SIC)が作れることが実験的に検証されました。 エネルギー密度についても高電圧での充放電が可能になったため、大幅に増加しました。 しかしながら、試料の厚みが500μmと厚いこととナノ構造の均一性が悪いために大きなエネルギー密度は得られていません。 | ||
![]() 図2 プロセスの改善による高電圧化と頭打ちの原因 | ||
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HV固体イオンキャパシタ(HV-SIC)の性能は、材料合成プロセスの精度に大きく依存します。わずかな改良でも高電圧化によるエネルギー密度の向上が観測されます。
しかしながら、現状ではプロセス精度が十分でなく、図のようにナノ構造の不均一性があるために、ファラデー電流および電子電流のリークパスが形成され、キャパシタの特性を大きく損なっています。 モノ作りに自信のある日本の部品・素材メーカであれば、大幅な性能向上が期待できます。 | ||
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