300Wh/kgが実現した場合: 日本製PHVが世界を席巻
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このページに書いてあること 1) リチウム電池を使ったBEVはエコカーの解答ではない 2) 解答はPHV 3) 300Wh/kgのキャパシタができれば日本製PHVが世界を席巻 |
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![]() 図1 BEVとPHVの比較 | ||
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最新のBEVは1回の充電での走行距離を増やすために高容量のLIBを搭載する傾向があります。
LIBには、サイクル寿命が長く価格が安い中国製のリン酸鉄系が用いられる場合が多くなっていますが、エネルギー密度が150Wh/kg程度と比較的小さいために、車両重量は2tonを超えるものも現れています。
車両重量の増加により電費は悪化するので、急速充電による走行距離は短くなるばかりでなく、ブレーキへの負担増大や、事故での相手へのダメージ増加を招きます。 LIBの製造時には正極材料の合成に大きなエネルギーが必要となり、75kWhのLIBを製造するときに排出される二酸化炭素の量は、通常の車1台分よりも多くなります。 また、Li原料はLiの含有量が少ないために、必要となるLi量を確保するためには、膨大な量の鉱物原料を処理し精製しなければなりません。 75kWhのLIBに必要なLi金属の量は約100kgで、それを得るには南米で最もLi含有量が多いかん水資源であるチリAtacama湖のかん水を用いても66tonの資源が必要になります。 鉱物資源の場合は約3tonです。 これを本当にエコカーと呼べるでしょうか?BEVは使いにくさと環境に優しくないのではという懸念から、2023年に入り急速に普及にブレーキがかかっています。 このような中、2023年の初頭に未来を感じさせる車が販売されました。トヨタ自動車の新型プリウスPHVです。エンジン走行モードとEVモードをユーザーが選ぶことができます。 通常はEVとしての利用で十分ですが、遠出をして充電量が不安になった場合や、高速充電ステーションが込んでいる場合は、エンジン走行をすればBEVに常につきまとう充電の不安から解消されます。 しかしながら、1回の充電でのEV走行距離が90kmと若干短いのが欠点です。もしも、300Wh/kgのエネルギー密度を持つHV固体イオンキャパシタ(HV-SIC)が付加的に搭載されれば状況は全く変わります。 100kgのキャパシタにより走行距離は200km伸びてLIBと合わせ300km程度になります。実用的にはこれで十分です。 LIBとキャパシタの混載は両者のメリットを活かせるという利点もあります。キャパシタの利点は急速充放電で劣化しないことです。これは充放電を細かく繰り返すHVへの利用に向いています。 これに対しLIBは長期での電力保持が得意ですのでキャパシタの欠点を補うことになります。 また、LIBの急速充電や繰り返し充電数も少なくなるので寿命を長くすることができ、通常の使用年数の中でLIB交換が必要なくなると思われます。 開発途上国で急速充電インフラを整えることは、現実にはできないと言わざるを得ません。おそらく、アメリカであっても困難と思われます。 充電インフラは都市部では徐々に整備されますが、都会をでれば今までのようにガソリン走行が必要になります。 そうであれば、世界中をBEVが走るなどということは夢にしか過ぎません。というよりその夢が実現しても、むしろ環境には良くないのです。 このような実現できない、あるいは、実現する必要のない夢のために、貴重なエンジン製造技術やそれを作る人の雇用をなくしてしてはいけません。 理想のエコカーはLIBを搭載したBEVではなく、HV固体イオンキャパシタ(HV-SIC)を搭載したPHVです。 将来は日本製PHVが世界を席巻することになります。 | ||
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